基礎知識KNOWLEDGE

コスト

切削加工では、加工精度の寸法公差や難形状、素材の加工のし易さからも、加工にかかるコストが変わってきます。
コストを抑えるポイントは、どの用途に使用されるかにより、大きく異なってきますので、ここでは加工方法・加工形状・加工材料・寸法公差に分けて説明したいと思います。

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加工方法

樹脂の加工方法は、切削加工、成形加工、3Dプリンターも普及しており、試作から量産まで加工方法は様々です。
樹脂の素材も素材選定で説明した通り、物性により使用用途が様々で、限られた使用状況(耐熱、摩耗性、摺動性等)から樹脂を素材選定したり、軽量化をするために金属から樹脂に素材変更する場面もあります。
お客様の使用用途を伺う事により、コストダウンだけではなく、コストパフォーマンスによって受注側と発注側の両サイドにプラスになる加工を提案出来ればと考えています。
また、数量や形状によっても加工方法は全く違い、試作・小ロットは切削・3Dプリンター、中ロットまでは切削加工、量産になった場合は成型加工等、様々な加工方法を考える事が出来ます。
寸法の精度や切削面の面粗度も必要がない場合には、ノコカットと呼ばれる、鋸で切断しただけの仕上げもあります。
オーエムは、樹脂切削加工を得意としておりますが、様々な分野の協力会社とのネットワークを構築しており、異業種分野でもご相談があれば必ず答えが出せる体制を整えております。


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加工形状

加工形状は複雑になれば加工費が上がり、寸法精度が厳しい部品程また加工費は上がります。コストが上がらなくするポイントがいくつかありますので、参考にしていただければと思います。
1.穴加工で、特に長穴加工と寸法精度が1/100㎜分台。長穴加工になると、まず特殊な刃物を使用しなければならず、また刃物がビビってしまうのと奥にいけば樹脂が溶けてしまう恐れがあるため、細心の注意を払いながら加工するため、時間がかかってしまいます。
2.角部を糸面取り(C0.5以下)ではなく、RやC面を取らなければならない場合も工程が増えるため加工費が上がります。
3.ボールエンドを使用した曲線加工はCAD/CAMで加工は可能ですが、加工時間が長くなるため加工費が上がります。


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加工材料

加工する材料は、素材の重さとサイズによって、コストの差が出てきます。板材はアクリルですと定尺1100mm×1300mm、サブロク板910mm×1820mm、メーター板1000mm×2000mmがオーエムでよく使用する板ですが、他にもシロク板1200mm×1800㎜、シハチ板1200㎜×2400mmなどがあります。
またエンプラやスーパーエンプラは500mm×1000mm、1000㎜×1000㎜などがあり、高価な素材は、フリーカットと言って適量な大きさに切り分ける事もできます。棒材は1000L(1m)、2000L(2m)が通常ありますが、スーパーエンプラのように高価な素材になると300L ,500Lのような素材もあります。棒材もフリーカット可能です。
また、加工賃も材料の加工のし易さにより大きく変わってきます。

樹脂の種類の中でも、各材料で材料費と加工費が、安価だったり高価だったりと変動はありますが、目安としては、 ・材料費
汎用プラスチック<エンジニアリングプラスチック<熱硬化性樹脂<スーパーエンジニアリングプラスチック

・加工費
汎用プラスチック<エンジニアリングプラスチック<熱硬化性樹脂=<スーパーエンジニアリングプラスチック

おおまかですが、参考にして頂ければと思います。
オーエムは汎用、エンプラ、スーパーエンプラ、熱硬化性樹脂、全ての樹脂を在庫しておりますので、必要な材質、厚み、大きさ、形状をご相談頂ければと思います。


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寸法公差

寸法公差で良くある事ですが、加工可能な樹脂の寸法公差と金属の寸法公差は違います。
金属に比べると樹脂の公差は出にくいです。
一番の理由としては、樹脂の熱の変化が、金属よりも数倍以上あり、加工時と部品の使用時では温度差が発生するため、寸法がばらつきます。また使用する刃物は金属と違い、硬度が低いので、刃物がビビったりするため、注意が必要です。
金属は一般的に1/1000㎜単位の公差も出る事もありますが、樹脂は難しく1/100㎜台の公差が限界です。
設計者や開発者からの図面でよく見られるのが、穴公差とはめあい公差に1/1000mm台(h7,H7)の公差です。樹脂では、この公差は製作不可となるため、必ず打ち合わせをして確認するのですが、一般的にJISの中級くらいの公差を狙いとして目安にして頂ければと思います。

また樹脂の中でも温度、湿度等の外的環境によって寸法のばらつきが大きくなる場合があります。
例として、MCナイロンと呼ばれる素材は吸水率が、他の樹脂に比べると高く、乾燥時期と梅雨の時期で寸法が±0.5㎜以上も変わった例もあります。加工時には図面寸法通りの寸法が出ていたとしても、湿度や温度の異なる環境で納品した場合には注意が必要となります。


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