加工例EXAMPLE

【STUDY|材質】POM?ジュラコン?デルリン?ポリアセタール?これで迷わない図面の材質名称

同じ素材でも異なる表記なのはなぜ?

材質の呼ばれ方が人によって違って、本当に同じ材質で加工してよいか確認する場面があります。
実際に図面を見る際、加工形状や寸法公差を見ながら、同時に直ぐ確認するのが材質表記です。
この形状でこの材質なら加工出来ると考えながら図面を見ます。

見積りをする際も同じ考え方ですが、迷ってしまう場面があるのが、材質の記入がPOM,ジュラコン、デルリン、ポリアセタールのどれかの場合です。

1.名称と略号の違い

実際、最近の図面上で材質をされているのはPOM(ポム)が多いのではないでしょうか。
POMは略号で、正式名称はポリアセタール・ポリオキシメチレンと呼びます。
またその名称がポリアセタールです。

POMは、長すぎる正式名称を簡略化させています。

・正式名称:ポリアセタール・ポリオキシメチレン
・名称:ポリアセタール
・略号:POM

さらに詳しく説明すると、POMはコポリマーとホモポリマーと呼ばれる分子構造に分ける事が出来て、

・コポリマー:熱安定性、耐薬品性が良い
・ホモポリマー:柔軟性に優れている

この2つの構造からなっているのですが、基本的には細かく考えずにPOMの素材一括りとして考えてもらえれば良いと思います。

2.ジュラコンとデルリンの違い?

POMを製造しているメーカーは、ポリペンコ・東レプラスチック精工等がありますが、昔からPOMを作っているメーカーがポリプラスチックスとデュポンです。

その両社が製造しているポリアセタールの商品名をジュラコン・デルリンと呼びます。

ポリプラスチックス:ジュラコン
デュポン:デルリン

補足として、昔からある図面はPOMではなくジュラコンと記載されているのが多いです。

まとめ

図面に記載されている表記でも異なったメーカーが製造するため、メーカー指定で記載されている場合には、加工する前に確認を取ってから材料を選定します。
また、ポリアセタール、又はPOMの表記で図面に記載されている場合には、価格面、加工面、使用状況で判断して適したPOMの素材を使用して加工致します。

同素材でも色の種類もあり、その表記も種類があるので、次回は色の表記について説明します。


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